近代建築の高層化にともない鉄骨を躯体とする建築物は、著しく普及してその需要は年々増加する傾向にあります。

私共鉄骨加工業者が時世を見越して品質の確保を期すると共に、会員相互の信頼と融和を深めるため“静岡県鉄骨協会”を創立発足いたしましたのは、昭和47年11月であります。

以来12年の永きに渡って変動する業界に適応した施策をなしつつ今日、当初より念願とした業界の体質改善は一向に進まず、依然として大企業（元請）の圧迫は避けられず、山積する数々の隘路を打破して事業を円滑に遂行することは容易ならざることが私共鉄骨加工業界の実情でございます。

他方、数次に渡る地震による侵害や風水害による損傷等もあって、不良鉄骨建築物が指摘され、世論に応えてようやく昭和48年に全国統一組織として(社)全国鐵構工業連合会が誕生し、これを契機に各都道府県にも連合会傘下の工業会が設立発起されたのであります。

現在全国工業会中法人化された工業会は37府県で、任意団体で活躍しているものは、本会を含めて僅か10県であります。

本会の場合種々の事情もあって協同組合に移行することがいささか遅れた感はしますが、今般中部4県（愛知、三重、岐阜、静岡）で中部支部協同組合連合会を結成する気運もあり、これを機会に一層の相互扶助の精神に添って、一致協力、団結を強固にして前途をはばむあらゆる隘路を克服し、もって経済活動を促進、企業の合理化と社会的地位の向上を図り、業界発展に寄与することを目的に、下記により本組合の設立を発起した次第であります。